夜驚症って怒りすぎが原因で起こるの?夜驚症と夜泣きの違いはなに?

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子供が寝ている時、突然パニックを起こしたように泣き叫んだり、何かに怯えて暴れている・・・そんな姿を見たら、パパもママもビックリしてしまいますよね。

一見夜泣きじゃないの?と区別が難しいのですが、夜泣きとの違いや夜驚症の症状や原因をお話ししていきたいと思います。

夜驚症とは?

夜驚症(やきょうしょう)とは睡眠時驚愕症のことをいいます。

睡眠時に、突然悲鳴のような叫び声を上げたり、何かに怯えたように泣き叫んだりとパニックを起こしてしまう睡眠障害の一つです。

眠ってから1~3時間にあらわれるのが特徴のひとつ。

主な症状《睡眠時》

●急に起き上がる

●何かに怯えたように悲鳴を上げたり泣き出す

●パニックを起こし暴れだす

●目が見開いている

●呼吸が粗くなる

●多量の汗をかく

パニックを起こしている時は、本人は深い眠りについている状態です。

ですので、ママがいくら呼んでも声は聞こえませんし、目の前に立っていても姿が見えていないんです。

目の前に立って声をかけているのに「ママ~」と泣き叫んで、探す動作をするのも特徴です。

パニックは一晩中ではなく一時的なもので、短いものは1分以内でおさまり、長いものでも10分以内には落ち着くと言われています。

パニックの後は、何もなかったように眠ってしまうのも特徴です。

手が付けられないくらいのパニック状態で、家族は動揺し大変なのですが、本人は朝起きても何も覚えていません。

夜驚症は、小児期(2~6歳)に多くみられ、小学校の高学年くらいから思春期までには自然に消えていくことがほとんどです。

夜驚症は母親の怒りすぎで起きるの?

夜驚症は日中の恐怖心や恐怖体験が原因の一つであると言われています。

そのため、「私が怒りすぎてるのかな?」と悩んでしまうママもたくさんいるんですよね。

どの程度の怒り方をしているのかはそれぞれですので、怒られすぎが原因だと断言することはできません。

怒り方でやってはいけないのは

●一方的に頭ごなしに怒鳴りつける

●子供の恐怖心を植え付けるような怒り方

●言葉の暴力になるような怒り方

このような怒り方です。

きちんと愛情をもって叱っているのであれば、それが原因ではないので大丈夫ですよ。

ウィキペディアによると

夜驚は育て方というより、生まれつきの脳の素質によって起こり、育児には影響されない。~ウィキペディアより~

このように書かれています。

ママも「私のせいだ!」と自分をあまり責めないで下さいね。

夜驚症の原因

夜驚症にはいくつかの原因があげられていますが、脳は眠っているのに体が起きている状態であるノンレム睡眠の時に、中途半端に覚醒してしまうことで起こると言われています。

通常なら起きている時に体を動かし、寝ている時は体を休めていますが、夜驚症の場合は眠っている脳の一部だけ目を覚ましている状態になっているので、体は動いてしまいます。

2~6歳くらいの小児は、睡眠機能が未熟で睡眠状態からうまく覚醒することができずに起こるとも考えられています。

また、日中の刺激が影響を与えているとも言われています。

恐怖体験

◦怖いテレビやゲームなどの刺激

◦両親の喧嘩を目の前で見た

心身のストレス

◦近々緊張するような出来事がある

◦環境の変化

◦日中に起きたとても我慢する出来事

生活リズム・睡眠リズムの乱れ

◦生活リズムが大幅に変化した

◦睡眠不足の状態が続いている

発熱などの身体的要因

◦ひどく疲れている

◦発熱している

薬の影響

◦解熱剤や鎮痛剤の使用

このようなものの影響の他に、とても遊園地に行ったなどの楽しい出来事からの興奮でも起こるとも言われています。

色々な要因がありますが、夜驚症は遺伝的要因も強いと考えられています。

夜驚症と夜泣きの違いは?

夜泣きと夜驚症は、似ているので区別がつきにくいことがあります。

しかし、夜泣きと夜驚症とでは、まず起きる時の状態が違います

夜泣き・・・浅い眠りのレム睡眠の時

夜驚症・・・深い眠りのノンレム睡眠の時

夜泣き 夜驚症
年齢 生後6ヶ月くらい~1歳半くらい 3~6歳が最も多い

小学高学年くらいで自然におさまることが多い

睡眠 浅いレム睡眠 深いノンレム睡眠

夜泣きは眠りが浅いため、声をかけたり部屋を明るくすれば目を覚まします。

一方、夜驚症は眠りが深いため、声をかけても声は聞こえず、ママが目の前に立っていても見えません。

夜驚症の対処法は?

夜驚症は特に無理に目を覚まさせたりするといった対処法はありません。

パニックを起こしている時は、本人は眠っている状態なので、家族はケガをしないように見守ってあげて下さい。

暴れてしまうので、寝室をケガのない環境に整えてあげるのもいいかもしれませんね。

また、日中になるべく刺激のないように過ごすのも大切です。

怖いテレビやゲームなど、避けられるものは避けましょう。

症状がひどい場合や、家族の睡眠や生活の妨げになるという場合は、病院に相談してみて下さい。

夜驚症の相談は●睡眠外来●精神科●心療内科で対応していますが、かかりつけの小児科があればまず小児科に相談してみるといいかもしれません。

まとめ

夜驚症は3~6歳に最も多くみられる睡眠障害の一つです。

突然起きて泣き叫んだり暴れたりするので、パパやママはどうしたらいいのかわからず不安ですよね。

暴れている時に無理に止めようとすれば、本人もヒートアップしてしまう可能性がありますし、パパやママがケガをしてしまうということもあります。

冷静に落ち着いて、しっかり見守ってあげて下さいね。

 

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